戻る |
|
NO.4 2001/12/01
「フカヒレについて」 |
|
|
フカヒレの真価は「無味のなかの味」にあります。
それ自体はあまり味の無いものですが、スープや色々な調理方法により、
様々な表情を見せます。
それゆえ料理人の技術、個性により大きく左右されます。 |
|
1.フカヒレの由来 |
|
|
中国では1550年代(明朝)に食用されはじめ、現在のような形態で使われはじめたのは200年後の1760年代(清朝)です。
日本では江戸時代(鎖国時代)の唯一の貿易港で長崎より俵物三品(乾鮑、海参、フカヒレ)として中国に輸出、幕府は重要輸出品として独占していました。
そして、日中間を往来する中国人より製造法が教えられました。当時、長崎では鮫のことを「フカ」と呼ぶことから「フカヒレ」の呼び名がつき、現在に至っております。 |
|
2.ヒレの成分と効果 |
|
|
タンパク質が82%、水分17%、カルシウムその他1%。
香港では、若返らせる事は出来ないが老化を防ぐと伝えられております。 |
|
3.代表的なサメの特徴 |
|
|
北氷洋、南氷洋を除き全世界に分布。 |
|
◆青鮫(アオザメ科) |
暖海の表面にいて、外洋性。ヒレの糸は一番太く、スープとして使用されることが多い。 |
◆毛鹿鮫(ネズミザメ科) |
海洋で表層に群れをなす。雄5才、雌8〜10才で4〜5匹産卵。
三陸海岸で漁獲されるものは60%が未成熟。それゆえ減少傾向。 |
◆吉切鮫(メジロザメ科) |
適温範囲が広く、外洋性で国内水揚げの70%。
5〜6才で成長(2M 以上)し、3〜4月に20〜30尾産卵。 |
|
|
4.ヒレの種類と状態 |
|
|
フカヒレの原料となる代表的なサメは上記の三種類です。フカヒレとして使うヒレは、「尾鰭」、「背鰭」、「胸鰭」、「腹鰭」があり、一般的に姿煮は尾鰭を使用します。 |
|
また、フカヒレは料理店に仕入れられる際、様々な状態で運ばれてきます。 |
|
●原翅 |
皮付きのままのフカヒレ。(日本では原ビレ) |
●明翅 |
皮、骨を除き、乾燥させたもの。(日本では素むき) |
●排翅 |
繊維が繋がったままで形を保っているもの。 |
●散翅 |
繊維をばらしたもの。 |
|
|
日本と香港ではフカヒレに対する価値観が違います。日本では姿煮が高価なため尾ビレに人気があります。しかし香港や中国本土では必ずしも馬蹄形にこだわらないようです。
フカヒレはマグロ延縄漁業の副産物として水揚げされます。
現在市場は需要と供給のアンバランスから天然物の価格が高騰しております。
その理由として、自然保護や延縄漁業の減少により量の確保が困難だからです。 |
|
◎盛華亭では100%天然物のフカヒレを使用し、皆様の御来店をお待ちしております。
(なお、姿煮は10日前に御予約をお願いいたします) |
|
▲このページのTOPへ |
戻る |
|